自傷行為①
妹
家族関係の中でも兄弟がいる、いないで異なる。ましてや関係性よって生活はさらに大きく変わる。
私の妹は小学校の頃は大層仲が良かった。
無口で無表情だけど、嬉しいことや楽しい話にうっすら笑みを浮かべる。
可愛い可愛い妹で私はとにかく大好きだった。
同い年も無視して妹ばっかりだった。
だんだん成長するにつれ、
距離が離れ、
きっかけは分からないが仲が悪くなった。
噛み合わない喧嘩。
口で勝てなくて手を出してしまう姉と、
口で罵って罵って違う方法で嫌がらせをしてしまう妹。
喧嘩をする中で書類を提出して、仲直りしたこともあったけど、まぁなんでかくだらない事で喧嘩して書類は無効になったそうだ。
次第に彼女は喧嘩する度に
自傷を始めるようになった。
最初はなんだったんだろう?
ハサミやらカッター、刃物ならなんだって彼女の体に傷を付けていった。
中学校頃から彼女はマスクを良くつけ、
夕食も選り好みし決まって板チョコを食し、
ハサミやカッターが血に塗れていることがあった。
学校では誰とも喋らなかったという。
名前を呼ばれたり友達になろうとする人と関わろうとしなかった。彼女は孤独だった。
常に不機嫌そうにしてるうちに口がへの字に曲がっていた。
それでもその時はまだ時には気にかけてくれて年賀状に私の好きだったアイドルの絵を書いて渡してくれた。
あれが最後のプレゼントだったかもしれない。